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「澤井医師の学会放浪記2008」

ヨーロッパ白内障屈折矯正手術学会ESCRSはレーシック(LASIK)を含む屈折矯正手術の最新情報満載のミーティングです。
ESCRSは、2月のwinter seminarと9月の総会合わせて年2回開催されます。
今年は、ドイツの首都ベルリンで開催されました。

学会会場で参加者を迎える熊
※熊はベルリンのシンボルです
発表演題:Outcome of conductive keratoplasty (CK) After LASIK eyes and Virgin eyes
神戸クリニックは2年前から老眼治療の一つであるニアビジョンシーケー(NearVision CK)を導入しています。
この治療は角膜の外輪にラジオ波をあて、角膜中心に向かってコラーゲン組織を収縮させて行います。レーシック(LASIK)と違って角膜の中央に触れることなく屈折のみを矯正するので、遠くの視力を維持したまま、近くの視力を向上させることができます。
| 屈折の変化 | 角膜厚 | N | |
| レーシック(LASIK)を行っていない眼 | 1.45D +/- 0.32 | 533.5 +/- 24.3 | 26眼 |
| レーシック(LASIK)後 の眼 |
2.50D +/- 1.50 | 487.8 +/- 20.9 | 16眼 |
今回の発表では、治療前の角膜の厚みにより治療後の効果に差があるかどうかの検証をした結果の報告を行いました。レーシック(LASIK)治療後の角膜厚の平均は487.8μm、レーシック(LASIK)手術を行っていない角膜厚の平均533.5μmに対してニアビジョンシーケー(NearVision CK)を行い、治療後3ヶ月の臨床データを比較しました。その結果として上表のように、レーシック(LASIK)施術後の眼は平均して2.5D近視寄りに、レーシック(LASIK)手術を行っていない眼は1.45Dの変化が認められ、レーシック(LASIK)施術後眼は、手術していない眼にくらべてCKによる老眼治療効果が得やすいことがわかりました。これはレーシック(LASIK)によって角膜の中央部が薄くなり、角膜の構造が変化したためと考察します。
ドイツ・ベルリンの紹介


写真上)ベルリンのシンボルのひとつである戦勝記念塔の写真
デンマーク戦争の勝利を記念して作られたこの塔は、高さ67メートルの石造の塔です。塔の頂上に金色の勝利の女神ヴィクトリアが立っています。
写真下)フランクフルト中央駅
ドイツ最大のターミナル駅の一つ、フランクフルト中央駅には、ドイツの新幹線ICEをはじめ、ドイツ各地からの列車のみならず、ヨーロッパ各地から国際列車が次から次へとやってきます。
※学会の会場で参加者を迎えている熊。ベルリンのシンボルがなぜ熊なのかご存じでしょうか?
これは単に Berlin の Ber- の部分と、熊をドイツ語でいうとBarが似ていることによる「語呂合わせ」が由来です。

2008年の国際屈折矯正手術学会ISRS/AAOはメキシコ・カンクンで開催されました。ユカタン半島の東の端、海に突き出した角に位置するこの島は、北側がメキシコ湾、東側がカリブ海に面しており、メキシコが世界に誇るスーパービーチリゾートです。この期間に世界各国から屈折矯正手術に従事するエキスパート医師が集いました。
発表演題:Sandwiched LASIK Flap by the Epithlium
イングロース(レーシック(LASIK)手術後に角膜上皮がフラップの下に侵入してくる状態)について、追加照射した後に発生した珍しい症例について臨床結果を報告しました。
患者様は、52歳の女性で最初の手術はマイクロケラトーム(Moria M2)で行いました。手術4か月後に両眼に対して屈折度数‐1.25Dの追加照射を行いましたが、手術直後、片眼だけ視力向上が見られませんでした。原因として角膜照射面全体のイングロースと考えられ、再度除去術を実施した症例でした。結果的に両眼とも裸眼視力が1.2まで回復し、1年経過後も1.5を維持しています。その臨床経過とともに、このような珍しい症例について、学会で供覧しました。
クイズ:下の写真は何カ国の人がいたでしょうか?正解された方にはプレゼントがあります!
詳しくは神戸クリニックの澤井まで!

先生方の紹介
シャルホーン先生:屈折矯正手術に従事する医師の1人としてとても有名な医師です。
シャルホーン先生が発表したイントラレース(IntraLase)とカスタムビュー(CustomVue)を組み合わせた手術アイレーシック(iLASIK)の見え方の質・安全性に関する論文をもとにレーシック(LASIK)の安全性についてNASAで検証が行われ、アイレーシック(iLASIK)の宇宙飛行士への適応が承認されました。
マクドナルド先生も、屈折矯正手術に従事する権威ある医師の1人として有名な医師です!!基礎~臨床成績に関する論文を多く発表されています。

ASCRSは、白内障手術、近視矯正、老眼矯正など屈折矯正手術方面では、世界最大の眼科学会です。
2008年は、アメリカのシカゴで4月3日から9日まで開催されました。シカゴは米国の中央より北東に位置するイリノイ州にあります。街の東側にはアメリカ五大湖のひとつであるミシガン湖が広がります。
発表演題:Comparison of the Epi-Enhancement Outcome with Manual
Removal and Thransepithelial Laser Ablation
エピレーシック(EPI-LASIK)で手術を行った患者様が再手術を受けなければならないときがありますが、その再手術でエピケラトームを使用するのは危険だとされています。これまでエピレーシック(EPI-LASIK)の再手術には、PTKレーザーを用いていましたが、神戸クリニックでは手動で上皮を除去するほうが術後成績が良好で安全であると世界で初めて報告しました。
この研究を行った理由として一度エピレーシック(EPI-LASIK)で剥離した角膜上皮は、本来の上皮よりも厚く、ムラがあることが経験的にわかりました。
本研究での再々手術のリスクは、PTKレーザーを照射して行う再手術の場合、11.4%だったと高い数値でした。本研究結果から、PTKレーザーでの再手術に比べ、手動による再手術のほうが安全で良好な視力が得られました(右グラフ参照)。

シカゴと言えばジャズ発症の地!

深夜まで続くあるジャズバーの門番であまりの胸板の厚さに惚れて、一緒にTake a picture!をお願いしました。
夜遅いと歩くのは怖くなりますが、本当に街のあちこちで音楽が奏でている町でした!

ヨーロッパ白内障屈折矯正手術学会ESCRSは角膜・水晶体の手術が中心の学会で、レーシック(LASIK)業界において最先端の会議のひとつです。
冬に開催されるESCRSは毎年2月に開催されますが、2008年はスペイン・バルセロナで開催されました。
発表演題:The experience of M2SU90
モリア社のマイクロケラトームの90Headを使用して手術を行った123眼を対象に、実際にできた角膜フラップの厚みを測定した研究発表を行いました。
-7D以上の強度近視や角膜が薄い場合は、フラップが厚いとレーシック(LASIK)ができないため、約90μ(90ヘッド)を目標に薄いフラップを作成しました。
フラップの精度を調査することは、レーシック(LASIK)術のリスクを減らしながら適正なノモグラムを使う点で、非常に大切なことだと考えています。
調査報告とともに、他クリニックの臨床結果などを踏まえて様々な意見交換をしてきました。
※現在、神戸クリニックではコンピューター制御により正確な厚みでフラップを作成できる最新のイントラレース(intraLase)を導入して手術を行っています。

世界遺産のガウディの作品



バルセロナには、ユネスコの世界遺産に指定されている「グエル邸」「グエル公園」「カサ・ミラ」があります。
これらのアントニオ・ガウディの建築物は築100年ちょっとですが、世界遺産に指定されたのには驚きであり、これはいかにガウディが偉大であったか、ということを物語っているのではないでしょうか。
写真上)グエル公園にあるトカゲの水道。
色鮮やかな破砕タイルで作られています。
写真中)サクラダファミリア
写真下)幾何学的構造をした屋上
荘厳なカサ・ミラや、サグラダファミリアに見られる波打つ壁や屋根は、コストと耐久性を考慮した上の形状だそうです。
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