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「白内障(Cataract)」

白内障

白内障が進行しメガネが役にたたない、生活上不便だと感じる方へ

現在、国内では数種類の白内障治療薬が使われていますが、それらは白内障を治す根本的な治療にはなりません。白内障が進行して、日常生活に不自由を感じるようになったら、手術を行うタイミングです。網膜や視神経、角膜などの他の部分に問題がなければ、視力回復が期待できます。

白内障とは

白内障とは、眼の中のレンズ(水晶体)が濁る病気です。下記の図は、正常な眼と、白内障の眼を比較した図です。 正常な水晶体は透明ですので、光を通しますが、白内障の眼の場合、水晶体が濁っているために、光の通りが悪い状態となります。

正常な眼 透明な水晶体は光を十分に通す。 白内障の眼 水晶体が濁り、光を十分に通さない。

白内障になると、眼の中のレンズ(水晶体)が濁ることにより、視力が低下して以下のような症状がでます。

かすんだり、もやがかかって物が見えにくい。明るいところへ出ると眩しく見にくい。

白内障の治療と手術

白内障は、眼科を受診し診察を受ければすぐにわかります。

現在、国内では数種類の白内障治療薬が使われていますが、それらは白内障を治す根本的な治療にはなりません。白内障治療には、進行を抑える作用はありますが、水晶体に発生した濁りは、薬では取り除くことができないため、白内障治療は、濁った水晶体を超音波で破砕し、乳化吸引して除去することが根本的な手段となります。

白内障がさらに進行してメガネが役にたたなくなったり、生活上不便だと感じることが多くなってきたら、「手術を受ける時期」と考えて問題ありません。 白内障手術は水晶体の濁りを取り除き、残った嚢の中に、人工の水晶体(眼内レンズ)を移植する手術を行います。

濁った水晶体を超音波で破砕し、乳化吸引して除去する 人工の水晶体(眼内レンズ)を挿入

網膜や視神経、角膜などの他の部分に問題がなければ、視力回復が期待できます。また、眼内レンズをいったん挿入すれば、取り替える必要もありません。 現在、濁った水晶体の代わりに挿入する人工の水晶体(眼内レンズ)には、2種類あります。

人工水晶体の種類 -単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズ

水晶体は、遠くに眼をむけると薄くなり、反対に、近くに眼をむけると、厚くなることで、遠近の調節の役割を担うレンズです。白内障手術で濁った水晶体を取り除くと、この調節機能がなくなるため、眼の中に入れる人工の水晶体(眼内レンズ)の機能により、手術後の見え方が変わってきます。

現在、白内障手術に使用する人工の水晶体(眼内レンズ)には、単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズの2種類があります。

単焦点眼内レンズ

単焦点眼内レンズはその名が表すとおり、 1つの距離に焦点を合わせた人工の水晶体(眼内レンズ)のことです。

単焦点眼内レンズを入れた後は白内障の濁りがなくなり非常に明るくなり見やすくなりますが、1つの焦点しか合わないため、 手元の新聞も、遠くの看板も両方の距離がくっきり見えるという訳ではありません。近くに焦点を合わせた方は遠くがボンヤリとした見え方になり、遠く(数メートル先)に焦点を合わせた方は手元のものを読む時に、至近距離用のめがねが必要となることがあります。

近くに焦点を合わせた方 遠くはメガネが必要。 遠くに焦点を合わせた方 手元はメガネが必要。どちらかの見え方を選択する必要があります

多焦点眼内レンズ(遠近両用レンズ)

「白内障手術後にできるだけメガネに依存しない生活がしたい」…そんな方に適した眼内レンズです。

従来の白内障の手術に「遠近両用の眼内レンズ」を使用することにより、遠くと近くにある程度のピントを合わせる今注目を集めている治療方法です。

2005年にアメリカのFDA(日本の厚生労働省にあたる)から認可され、日本でも2007年に厚生労働省により多焦点眼内レンズが承認されたため、今後、国内でも症例数が増えていくことが予想されます。

従来の「単焦点眼内レンズ」では、近くを見えるようにするか、遠くを見えるようにするかを選択する必要がありました。もちろん、白内障手術後は濁りがなくなるため、明るく、見やすくなりますが、 1つの距離にしか焦点が合わないため、手元の新聞も、遠くの看板も両方くっきり見える、という訳ではなく、補助的にメガネや老眼鏡の使用は避けられませんでした。

多焦点眼内レンズは、近くの距離と遠くの距離にピントを合わすことができるように加工されており、白内障手術後の老眼鏡を使用する頻度を減らすことで生活の質を改善できる白内障治療として注目を集めています。

多焦点眼内レンズは、焦点を1つの距離のみに合わせる単焦点眼内レンズと異なり、遠距離、近距離に焦点が合います。

左写真のように、近くの携帯電話の画面や、遠くの景色にも焦点が合うようになるので、メガネ依存度が低くなります。

近くの距離と遠くの距離にピントを合わすことができる

眼内レンズ挿入後のピントの比較

眼内レンズ挿入後のピントの比較

※1 白内障手術は、濁った水晶体を超音波で乳化吸引し、人工の水晶体を移植する病気を治療する手術ですので、視力や明るさは著しく向上しますが、屈折矯正手術とは異なり、1.5など目標視力までは到達できない場合があります。 手術後にどの距離が見えるようになりたいかは、医師にご相談ください。

※2 多焦点眼内レンズ(遠近両用レンズ)は、手術後のメガネ依存が低くなるレンズです。若い頃のような見たい所に焦点を自由に合わせてくれる水晶体とは違うので、位置により見えにくい場合は、めがねが必要となることもあります。

屈折矯正手術(LASIK)後の白内障手術について

基本的に、屈折矯正手術を行うことにより、白内障が発症したり進行したりすることはございません。

近視・遠視・乱視などで低下していた視力をレーシック(LASIK)などで矯正し、一旦はご満足のいく視力に達した方が、将来的に加齢や外傷などで白内障が進行した場合でも通常の白内障手術と同じ方法で受けて頂くことが可能です。

ただし、白内障手術は、濁った水晶体を超音波で乳化吸引し人工の水晶体を移植する病気を治療する手術ですので、視力や明るさは著しく向上しますが、屈折矯正手術(LASIKなど)とは異なり、1.5など目標視力までは到達できない場合があります。

手術後にどの距離が見えるようになりたいかは、医師にご相談ください。


※レーシック(LASIK)後、白内障手術を受ける時期については白内障の進行具合に応じて、医師の判断で行わせて頂きます。

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